フィールドワーク in 慈光寺
2024.7.09
ニュース北海道武蔵女子短期大学 教養学科 齋藤基礎ゼミナールの授業の一環として、慈光寺住職の八力廣超氏の案内のもと、境内や本堂をはじめとする仏教関連施設や書庫などを見学しました。
この見学では、普段はなかなか見ることができない貴重な壺や掛け軸や宗教的な施設に触れることができました。特に、静座(じょうざ)にチャレンジすることで、仏教の精神性を体感し、心の平安を得る体験をすることができました。
八力住職の丁寧な説明により、お寺の魅力や役割、そして日本人の死生観や他界観について深く学ぶ機会となりました。さらに、札幌における仏教の歴史や、慈光寺が地域社会に果たしてきた役割についても理解を深めることができました。
参加したゼミ生の感想は以下になります。
「私自身、昔習字をやっていましたが、絹に書いた作品を見るのは初めてでした。他にも素晴らしい書の作品があって、とても面白かったです。書道作品や陶器の話から、昔の人の技術と技巧は素晴らしいなと感じました。また伝統を継いでいくことの大切さも感じました。普段なら絶対に聞けないお寺の裏事情や物の価値のお話もたくさん聞けて、有意義な時間になりました。」
「これまでは、お寺の部屋まで見たことがなかったので、とても貴重な体験をさせていただきました。。慈光寺の歴代の住職の歴史がきちんと残っていることには驚きました。また、南無阿弥陀仏と書かれた掛け軸にも驚かされました。壺を触ったとき、つるつるした面とざらざらした面があり、とても高価なものに触れられたことは貴重な経験でした。また札幌のお寺の状況をお話を聞いて理解できました。地元のお寺はどうなのだろうと興味が湧きました。畳に座ってみて、硬さや柔らかさに違いがあることを知りました。
静坐を初めて体験しましたが、姿勢にとらわれず、変に力が入らずに自然にできたと思います。少しの間、周りの音が聞こえる時もありましたが、心を落ち着かせることができてよかったです。ろうそくの火を見つめることは普段ないので、不思議な感じがしました。」
「慈光寺の歴史や、普段見ただけでは分からない部分まで細かく説明してもらい、その中でも本堂の飾りが全て手作りということに驚きました。最近は機械化が進み、そのような仏具も機械で作られていると思っていたため、人の手で作られていることで、少し温もりを感じた気がしました。
静坐では、少しの時間で深呼吸していただけなのに、あそこまで心が落ち着いたことに驚きました。今度は坐禅なども体験してみたいです。」
「初めて鐘を鳴らしたので、良い経験ができて良かったです。また、お線香にも色々な匂いがあることを知りました。今回嗅いだお線香は、柔軟剤のような香りでとても良い匂いでした。座る位置や左足から座ることにも決まりがあると初めて知り、驚きました。壺の触り心地はざらざらした部分とつるつるした部分があり、不思議な感覚でした。
昔の人の文字を書く技術の高さに驚きました。にじまないように書くのがどれだけ難しいか、書道を習っていたので分かりました。また、半紙ではなくシルクに書いてにじんでいないことにも驚きました。
最後に体験した座禅では、ろうそくを見つめて何かを考えることが初めてで、不思議な感覚でした。時間があっという間に過ぎ、集中すると時の流れが早いと気付きました。普段入れない場所にも入れて勉強になりました。」
このフィールドワークを通じて、学生たちは自らが学ぶ大学周辺の歴史や環境についての見識を広げる貴重な機会を得ました。また、宗教や文化に対する興味を深め、学問としての探究心を刺激される素晴らしい体験となりました。
慈光寺での一日を通して、学生たちは書物だけでは得られない生きた知識を身につけ、今後の学びに大いに役立てることができるでしょう。