北海道武蔵から飛び出す学び!49th札幌マラソンRecycRunに向けた取組み~マイボトル・マイカップランへの挑戦~
2024.12.15
ニュース2024年、札幌マラソンにおいて北海道武蔵女子短期大学の宮下ゼミ生がボランティア活動を行いました。
札幌マラソンは北海道最大級の市民マラソン大会として、毎年秋に開催されます。ハーフマラソンをメイン種目に、10km、5kmなど複数の距離で構成されており、幅広いランナー層が参加します。
今年の大会は環境配慮型の新たな試みとして、ランナーがマイボトルやマイカップで給水を行う形式を採用。この方式は、ゴミ削減や環境保護の観点で注目を集めています。
北海道武蔵女子短期大学 宮下ゼミの学生たちにとって、北海道武蔵女子短期大学を離れた「学びの場」となり、ボランティアとしての役割や地域貢献の意義を実感する機会となりました。
エコと学びを両立:札幌マラソンで体感した新しい給水スタイルとボランティア
今回の札幌マラソンでは、給水用タンクからランナー自身が水を汲む形式を採用。紙コップ廃止によりゴミが出ないエコな仕組みが特徴です。学生たちは「以前参加した北海道マラソンに比べ、準備や後片付けが簡単で環境にも優しい」と感じました。
給水所では少人数で作業が行われ、隣のボランティアと協力する場面が多くありました。一方で、「疑問点をもっと積極的に尋ねるべきだった」という反省も。また、ランナーからの「ありがとう」の声がモチベーションとなり、「人の役に立てた」という充実感を得たとの声も多くありました。
ランナーからの感謝の言葉や、ボランティア活動を通じて地域の方々と交流する機会も。「走者が自分で水を汲む形式だったため余裕を持って応援ができた」「マラソン特有の一体感を味わえた」との意見もあり、学生たちは楽しみながら活動を行いました。
改善点と学生からの提案
今回の札幌マラソンでは、環境に配慮したマイボトル給水方式が採用され、多くのメリットが見られた一方で、いくつかの改善点も明らかになりました。
まず、給水タンクの注ぎ口が低く設定されていたため、ランナーが水を汲む際に手間取る場面がありました。この問題に対しては、給水用テーブルの高さを調整することで、よりスムーズな給水が可能になると考えられます。また、補充用の水に500mlペットボトルを使用していたことが補充作業の効率を下げていたため、2ℓペットボトルや大容量の水容器を使用することを提案します。補充作業を安全に行うための軍手の用意も必要です。
給水時間に関しても課題がありました。ランナー自身が給水する形式のため、従来の紙コップ方式に比べてタイムロスを感じる場面がありました。この点については、給水タンクの数を増やす、または効率的な配置や案内表示を強化することで、給水所での混雑を減らす対策が考えられます。
さらに、飲料の需要に関しては、水よりもスポーツドリンク「アミノバイタル」を求めるランナーが多かったとの報告がありました。このため、飲料の配置場所をわかりやすくする工夫や、必要な量のスポーツドリンクを確保する計画が重要です。
また、一部のランナーが体に直接水をかける場面も見られました。給水所が単に飲料を提供する場ではなく、多様な目的で利用されていることを考慮し、適切なサポート方法を検討する必要があるでしょう。
これらの改善点を踏まえ、よりスムーズでランナーに配慮した運営を目指すことで、札幌マラソンのさらなる発展に繋がると期待されます。
持続可能な挑戦 札幌マラソンで学ぶエコと地域貢献の実践
今回のマイボトル給水方式は、環境負荷を軽減しつつ効率的な運営を目指した試みでした。学生たちは、この新たな挑戦の中で多くを学び、「次回はさらに役立つボランティア活動をしたい」と意欲を見せています。
宮下教授は「実践学習サイクルを通じて、学生たちは課題解決力やコミュニケーション能力を向上させています。この経験は地域社会に貢献する力となります」と語っています。
札幌マラソンでの環境配慮型の取り組みは、今後も持続可能なスポーツイベント運営のモデルケースとなる可能性を秘めています。学生たちは、学びとともにそれを支える大きな力となりました。
北海道武蔵女子短期大学
宮下 裕加