道内の多文化共生に理解を深める

Musashi Letter

道内の多文化共生に理解を深める

2023.7.19

2023年7月13日、奴久妻専門ゼミナールは、札幌日本語クラブ(S.N.C)の玉田先生と西山先生をゲストにお招きし、札幌市における外国人住民について学びました。
今回のゲストを交えたゼミナールのテーマは
「札幌市内における外国人住民への日本語教育の状況について知り、多様な文化的背景を持つ他者へのサポートとケアへの意識を培う」
ことです。

まず、西山先生からは、札幌市内で支援を必要とする外国人児童生徒(およびその家族)の特長について、社会・経済的背景からご説明いただき、当事者の直面する課題に踏み込んだ体験談をお話しいただきました。
次に、札幌日本語クラブの設立当初から長年ご活躍されてきた玉田先生からは、AIの発展と共に、日本語を学習する外国人が翻訳や通訳の機能を使いこなしている事例をご説明いただき、今後の異文化交流や外国語学習の関わり方の未来を考えるテーマを与えてくださいました。

学生に感想を伺ったところ


各留学生に合わせた学習方法を用意し、少しでも安心して生活できるよう居場所づくりに努める姿に感銘を受けました。
また、詳しい学習方法や今後の課題についても伺うことができ、大変貴重な機会をいただけたことに感謝しています。
地域や大学のクラブと協力する必要性があると伺い、私の所属しているE.S.Sクラブ(English Speaking Society)でも何か協力できないか思案中です。


今までは観光で日本に訪れる外国人の方に注目してしまいがちでしたが、留学生との関わりについてのお話を聞いたことで、より日本在住の外国人の方を身近に感じるようになりました。また留学生への言語的サポートがボランティアに頼りきりになっているとお聞きし、留学生受け入れにおける問題など視野を広げる機会になりました。
英語を学ぶ身として、普段とは異なる視点から言語を見つめなおす良い機会になったと思います。
また、英文学科としても何かできることがあるのではないかと考えるようになりました。


とお話ししてくれました。

札幌市内には、英語圏だけでなく、中国、韓国又は朝鮮、ベトナム、ミャンマー、ネパール、インドネシア、ロシア、タイ等、様々な国にルーツを持つ人々が生活しています。
道内の多文化共生についての理解を深める、大変貴重な機会となりました。

 



【奴久妻駿介先生】
北海道武蔵女子短期大学専任講師、専門分野は「多文化教育」「比較教育学」
研究テーマは、日本国内の外国人児童生徒の教育を対象に、多文化主義の理論から自治体や現場の認識の相違を明らかにすること。
武蔵では「Writing」や「総合英語」などの科目を担当している。


【専門ゼミナール】
奴久妻専門ゼミナールのテーマは「多様性の国際比較」。今年度のゼミ生は13名。
多様性の国際比較をテーマに、北海道内の多文化共生社会の未来、英語圏の思想家によるジェンダーおよびLGBTQに対する理論的考察、等を基に学術的探究を深めていく。
国際的なテーマに限らず、海外の事例を基に、日本国内の多文化共生やジェンダー等の身近な事例にリンクさせながら、ゼミナールを展開していく。



 

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